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お花のこと

花柄の生地が好きなのは、お花が好きだからかもしれません。
お花屋さんで購入する花も、道端に咲く野の花も、どちらも大好きです。
お花だけでなく、グリーンも好きなので、
お部屋がちょっと寂しいな、と思ったときは
道端に生えている雑草を摘んで、小さな一輪挿しに飾ったりします。
ハルジョオン、なずな、たんぽぽ、ねこじゃらし、ハコベ。
さまざまな草花がありますが、
時には、どこかのお宅の花壇から種が飛んできたのか
園芸種が道に生えていることも多くて
そんな草花を見つけて飾るのも、毎日の楽しみのひとつです。

活け花のような、スタイルのある飾り方も素敵ですが
どちらかというと、もっと素朴で、さり気なく飾るほうが
なんとなく落ち着く気がするので(というか、自分の部屋に合っているので)
ラフな感じで花瓶に挿しておくことが多いです。
だから気がつけば、素朴な雰囲気の花瓶ばかり買い集めていて
琉球ガラスのような気泡の入った花瓶、
再生ガラスのちょっとくすんだ花瓶、風合いのある焼き物の花瓶…
まるで花瓶屋さんが開けそうなほど、たくさんの花瓶が自宅にあります。

そんなわけで、花柄の生地をよく使いますが
その柄にも、国ごとの個性があって、
「この国ではこんな花が親しまれているんだな」と
おもしろい発見をすることがあります。

もし、お花を飾る余裕がないときには
花柄のものをひとつ持つと、明るい気分になれるので
暮らしの中に、お花のモチーフのものが増えたら
きっと楽しいと思います。





鳥のこと

3羽の小鳥と暮らしているせいか、
どこに出かけても小鳥のモチーフに反応してしまいます。
小鳥の付いたフック、置き物、小物入れ、小鳥柄の食器、小鳥柄の生地。
いつのまにか、家中、小鳥だらけです。

刺繍をするときも、よく小鳥のモチーフを使います。
アヒル、ふくろう、インコ…さまざまな鳥の刺繍をしていますが、
もっとも頻繁に刺繍しているのは、ツバメです。
つばさのカーブや尾羽が2つに分かれたあのシルエットには
ほかの鳥にはない、独特な魅力がある気がします。
平和の象徴として親しまれている鳩も、刺繍の図案によく登場するので
ときどき挑戦していますが…まだちょっと、練習が必要です。

また、フランスなどの輸入生地でよく見るのは、鶏のプリントです。
見つけると、「ああ、また…」と思いながらも、つい買ってしまいます。
鶏はとても身近な鳥ですが、トサカや、ボリュームのある尾羽をじっくり眺めると
とても絵になる、素敵な姿の鳥なんだなぁと、改めて思います。

これから、たくさん買い揃えた小鳥柄のプリントを使って
いろんな小物を製作したいと思っています。





ボビンのこと

お店の名前を「糸とボビン」と付けたので、
ときどき「ボビンってなんですか?」と聞かれることがあります。
ボビンは、洋裁をする人にとっては身近なものですが
それ以外の人には、あまり馴染みのないもの…かもしれませんね。

ボビンは、日本語で言うと「糸巻き」。
木製、プラスチック製、金属製など、いろいろあります。
カラフルに並んだボビンを眺めていると、いつでも
なにをつくろうかな、と、わくわくした気持ちになります。

ヨーロッパのアンティークマーケットなどで売られている
木でできた古いボビンはとても愛らしくて、
つい買い集めたくなりますが
プラスチックでできた、チープな雰囲気のボビンたちも
おもちゃのようなかわいさがあって、大好きです。

大きなボビンには、糸だけではなく、チロリアンテープや
レースなどを巻きつけて収納しています。

筒状の糸巻きではなく、平面状の、
紙でできた糸巻きにも、また違った魅力があります。
とくに、昔の糸巻きにプリントされたメーカーのロゴには味わいがあって
日本のものも、外国のものも、どれも大好きです。
レトロなマッチ箱を集めるような感覚で、レトロな糸巻きを収集するのも
わたしの小さな趣味のひとつです。




アナログなもの

アナログなものに惹かれます。
メールより手紙、デジタル時計より針のある時計、
デジタルカメラよりフィルムカメラ、電子書籍より紙の本。
世の中がデジタルに傾いていくほど
わたしの興味はアナログに向かうようになりました。

デジタルは、すべてを数値化しますが、
その際にアナログの「曖昧さ」「雑音」のようなものは排除されます。
「曖昧さ」「雑音」というより、むしろ、余韻とか、ふくらみとか、
手触りとか、味わいといったほうがいいかもしれません。
数値化できないそれらの要素が、
ものの表情を豊かにしてくれると思うのです。

また、メールの文字もデジカメの画像も、
簡単に形を変えたり、一瞬で消したりできるので
いつもそういったものに囲まれていると
「変わらないもの」「実際に手にとれるもの」の魅力を、
逆に、強く感じるのかもしれません。

誰かからもらった手紙は、なかなか捨てられませんよね。
とくに、大切な人からもらった手紙は、
きっと何十年先も手元に残っていると思うのですが、
はたして、メールも、同じように手元に残しておけるでしょうか…?
たとえプリントアウトして保管したとしても、
それは、手紙に比べるとずいぶん味気ない気がしませんか。

アナログという手段を選ぶと、
デジタルよりずっと、時間も手間もかかりますが、
そのぶん「想い」が込められるように思うのです。

つくった人の想いを感じるものは、大事に使いたくなるし
自分自身が手間と時間をかけて生みだしたものには、愛着がわきます。

いたずらに消費を繰り返す毎日よりも、
長く大事にできる“愛しいもの”を日常の中に増やすほうが
ずっと人生が豊かになる気がするので、
わたしは、アナログな方法でつくられたものを
身の回りに増やしたいと考えています。

ずっと手元に残るもの。
いつか、そんなものづくりができるようになればと、願っています。